当ホームページを見て、アイヌ語用のカタカナ文字を入出力するのに、Shift_JIS X 0213 のフォント(Habian など)にある該当の文字を、文字コード表などで取り込もうとしても取り込めないという人がいるかもしれません。

もし使っている環境が Windows XP の環境であれば、残念ながら、Shift_JIS X 0213 フォントを使って、アイヌ語用の新カタカナ文字を文字コード表から拾うことはできませんのでご注意ください。また、Windows XPの環境において、Shift_JIS X 0213符号化方式ですと、新カタカナ文字の入力のみならず、表示することもできません。しかし、下に示しましたイオさんのWindowsNT/2000/XP用JIS第3・第4水準を使用するNLS変更プログラム新漢字則 JIS X 0213:2000」(斉藤さんのページ)でうまくいくようです。


なお、「Habian2000u」TrueTypeフォント(無償配布)、「ヒラギノ Pro」OpenTypeフォント(Windows用は26800円/1書体)などのUnicode 3.2に対応しているフォントに関しては、この限りではありません。Windows XP の環境などUnicode 3.2に対応しているシステムでは、アイヌ語用の新カタカナ文字をIMEパッドの文字一覧から拾うことができます。しかし、Shift_JIS X 0213符号化方式の場合とは異なり、半濁点付き"セ"(U+30BB U+309A)、半濁点付き"ツ"(U+30C4 U+309A)、半濁点付き"ト"(U+30C8 U+309A)、小書き"プ"(U+31F7 U+309A) などの合成文字は、秀丸エディタ内の「Habian2000u」の場合、半濁点(U+309A)が間延びし、うまく表記できないので注意が必要です。将来の「WindowsXPの後継OS」の文字の合成方法によっては、「Habian2000u」のようなTrueTypeフォントでも、二つの文字字形を重ね合わされて表示可能かもしれないが、現時点ではどうなるかは不明みたいです。(2003年10月19日現在)

ちなみに、Mac OS X(10.1〜)やOpenTypeフォントでは、文字の扱いがUnicodeとPostScriptの多重構造となっているため、Mac OS X 10.1〜上のヒラギノOpenTypeフォントでは自動的に半濁音が付いているPostScript文字字形に置き換わり表示されるそうです。

なお、2003年10月25日に販売された Mac OS X 10.3“Panther” では、 ことえり4 で、アイヌ語入力モードのサポートをしています。
効率的なアイヌ語ローマ字カナ変換をすることができるようになったと思います。是非お試しください。お勧めします。
アイヌ語にたずさわる者として、
アップルコンピュータ株式会社及び関係各位のご尽力に敬意を払い、心から感謝の意を表します。

秀丸エディタだと、アイヌ語用の新カタカナ文字を、画面表示はできますが、印刷はできないようです。
EmEditorだと、フォントの設定 -->表示フォントで、Habian2000u を設定すると画面表示し、フォントの設定 --> 印刷フォントで、Habian2000u を設定すると印字できます。印刷は、WindowsXPなどのUnicode対応ソフトで開いてから印刷をする必要があるようです。「ワードパッド(Windows 95は非対応)」、 「メモ帳(Windows NT/2000/xpのみ対応)」 などのOS標準装備ソフトでも対応しているようです。

なお、ユニコードに関しては、こちらに詳しく記述していますので、ご覧ください。


Shift_JIS X 0213符号化方式の場合は、必ず、Windows Me 以前の環境でお使いください。ちなみに、Windows XP 上で VirtualPC for Windows を使って Windows Me を動かしても、Me上ではきちんと動作します。

WindowsNT/2000/XPをJIS X 0213対応に変更するのであれば、
新漢字則 JIS X 0213:2000」(斉藤さんのページ)
をご参考ください。WindowsNTのコードページ変換テーブルの修正プログラムをダウンロードすればよいと思います。なお、これは自己責任で行ってください。当方は一切の責任を持ちません。

それから使うソフトですが、Windows Me 以前の環境でも、ワード2000ワードパットなど、内部処理がユニコードに傾いているワープロソフトでは、Shift_JIS X 0213 のフォントを使ってアイヌ語用の新カタカナ文字を入力することはできないのでご注意ください。

なお、アイヌ語用新カタカナ文字は、Unicode 3.2 に採用されましたので、Windows XP に関しては、ユニコードとして将来的に標準で表示・入力が可能になると思います。Mac OS X 10.2 は、現在、ユニコードとして標準で表示・入力できます。(2003.5.1現在)

メモ帳は、アイヌ語用のカタカナ文字を使うことはできますが、置換機能はないので、文字コード表などからの一字ごとの入力となり、大変だと思います。

秀丸エディタだと、処理動作が少なくて済むアイヌ語入力マクロをお勧めしますが、置換機能を使っても効率的にアイヌ語用のカタカナ文字を入力することができますShift_JIS X 0213 のフォントを使う場合には、秀丸エディタのような内部処理がシフトJISのワープロソフトで置換機能が付いているものが実用的であると思います。

ちなみに、私が Shift_JIS X 0213 のフォントを表示するホームページを作る場合は、以下のようにします。興味をお持ちの方は、参考にしてください。

Windows Me 以前の環境で、「アイヌ語入力マクロ」や「文字コード表と置換機能」を使い、「秀丸エディタ」でテキストを作り、コピーします。

Netscape Communicator 4.7 の Composer にそのテキストをペーストし、HTML文を作り、サーバーにアップロードし、ホームページを作成します。


Mac OS X 10.2ですが、テキストエディタで、設定すれば、エンコーディングを、「Shift_JIS X 0213」とすることができ、ファイルの入出力ができます。Unicodeがあるので、普通は使わないでしょうが、上記のような古いシステムとの互換用には、使えます。
つまり、

テキストエディット-->環境設定
デフォルトの標準テキストエンコーディング
開く、保存-->日本語 (SHIFT JIS X 0213)

という操作で実現できます。

上記の日本語 (SHIFT_JIS X 0213)のエンコーディングで保存したファイルをlzhで圧縮し、Windowsパソコンへ添付で送りましたが、きちんと表示することが確認できました。

NC4.7 for Windows Me - SHIFT_JIS X 0213やNC4.5 for Mac OS 8.1 - SHIFT_JIS X 0213 で表示できます。

なお、これは逆に、古いシステムで作成した「Shift_JIS X 0213」のファイルを、ユニコード3.2準拠のMac OS X 10.2において「UTF-8」ファイルや「UTF-16」ファイルに変換できることも意味します。