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アイヌ語新聞「アイヌタイムズ」の記事「第72回北海道エスペラント大会」
アイヌタイムズ第51号(2010年8月17日 アイヌ語ペンクラブ発行) 3ページ〜5ページから抜粋
アイヌタイムズ第51号日本語版(2014年11月30日 アイヌ語ペンクラブ発行) 1ページ〜2ページから抜粋

Dai-72-kai Hokkaid-Esperanto-Taikai
第72回北海道エスペラント大会
La 72-a Hokkajda Kongreso de Esperanto

注)アイヌタイムズの版権は、アイヌ語ペンクラブにあります。

注)1. 赤字は、アイヌ語です。
2. 赤字のイタリック文字は、日本語です。相当することばが、アイヌ語にありませんでした。
3.
山形記号「^」は、日本語の長母音を示しています。
4. 緑字は、エスペラント(語)です。


2008 pa 9 cup 13 to ta, Satporo (Sapporo) ta "Dai-72-kai Hokkaid-Esuperanto-Taikai" an ruwe ne.
2008 パ 9 チュ 13 ト タ、 サッポロ (札幌) タ "第72回北海道エスペラント大会" アン ルウェ ネ。
2008年9月13日(土)に札幌で第72回北海道エスペラント大会が開かれました。
Nun Esperante preparata...

2008 pa ta, "Kokusai-gengo-nen", "Ainu-senzy仁in-ketugi" an kusu Ainugo-Pen-Kurabu sapnekur Nomoto Hisae nispa ci=tak ruwe ne. Nomoto nispa Aynupuri oruspe un=epaskuma wa un=kore ruwe ne.
2008 パ タ、 "国際言語年"、 "アイヌ先住民決議" アン クス アイヌ語ペンクラブ会長 サネク 野本久栄 ニパ チタ ルウェ ネ。 野本 ニパ アイヌプリ オルペ ウネパクマ ワ ウンコレ ルウェ ネ。
2008年に、「国際言語年」、「アイヌ先住民決議」があったので、アイヌ語ペンクラブ会長・野本久栄さんに、アイヌ文化について講演をしてもらいました。
En 2008 okazis 'La Internacia Jaro de Lingvoj' kaj 'La parlamenta rezolucio agnoski ainan etnon indi゙ena en Japanio'. Memore al tio, Hokkajda Esperanto-Ligo petis s-ron NOMOTO Hisae, estron de Ainalingva PEN-Klubo, ke li prelegu pri aina kulturo.

Iyotta hoskino, Hokkaid-Esuperanto-Renmei sapanekur HOSIDA nispa ene hawean hi:
イヨッタ ホキノ、北海道エスペラント連盟 サパネク 星田 ニパ エネ ハウェアン ヒ:
まず最初に、北海道エスペラント連盟の星田委員長が次のように言いました。
Unue s-ro HOロIDA Acu疂, prezidanto de Hokkaida esperanto-Ligo, diris jene:

Teeta, yay-itak a=eyam wa, oya mosir un kur turano ukoytak=an pa kuni, ani nen ne yakka isaykno ye easkay itak a=kar ro, sekor yaynu utar oka wa, Kokusaigo-und sekor a=ye p ki pa ruwe ne.
テエタ、 ヤイタ アエヤ ワ、オヤ モシ ウン ク トゥラノ ウコイタカン パ クニ、 アニ ネン ネ ヤッカ イサイノ イェ エアカイ イタ アカ ロ、 セコ ヤイヌ ウタ オカ ワ、 国際語運動 セコ アイェ キ パ ルウェ ネ。
昔、自分のことばを大事にして、外国人と話すために誰にでもわかりやすいことばを作ろうとした国際語運動というものがありました。
Iam estas movado de internacia lingvo, ke zorgante pri sia lingvo, oni faru facile kompreneblan lingvon por ンiuj, por ke oni interparolu inter alilandanoj.

Oro ta 130 pa utur ta eywanke itak Esuperanto patek ne ruwe ne.
オロ タ 130 パ ウトゥ タ エイワンケ イタ エスペラント パテ ネ ルウェ ネ。
その中で130年使われていることばは、エスペラントしかありません。
El tio la lingvo, kiu estas uzita dum 130 jaroj, estas nur Esperanto.

Ne itak usa mosir un utar pirkano ci=pirasare kuni arikiki=as ruwe ne.
ネ イタ ウサ モシ ウン ウタ ピカノ チピラサレ クニ アリキキア ルウェ ネ。
私たちはそれを広めようとしています。
Ni disvastigu ゙in.

Esuperanto itak eywanke utar makanak iki ya ka, ci=nuye bunsy an ruwe ne. Newaanpe Puraha-sengen sekor a=ye p ne ruwe ne.
エスペラント イタ エイワンケ ウタ マカナ イキ ヤ カ、 チヌイェ 文章 アン ルウェ ネ。 ネワアンペ プラハ宣言 セコ アイェ ネ ルウェ ネ。
エスペラントを使う人が、どういうことをしているかということを書かれている文章があります。それはプラハ宣言と言われるものです。
Estas manifesto, en kiu skribi゙as, kiojn Esperantistoj faras. Tio estas 'Manifesto de Plago'.


(Sank: Puraha-sengen Ainu-go Yaku
(参考:プラハ宣言アイヌ語訳:
(Referenco: Manifesto de Prago (aina-lingve):

http://www.hokkajda-esp-ligo.jp/jp/AinaManifestoDePrago_eo.htm)


Oro un dai-5-sy or ta ene a=nuye hi; "Inan kur a=eyam kuni p ne hi neno inan itak ka a=eyam kuni p ne." sekor a=nuye wa an.
オロ ウン 第5章 オ タ エネ アヌイェ ヒ; "イナン ク アエヤ クニ ネ ヒ ネノ イナン イタ カ アエヤ クニ ネ。" セコ アヌイェ ワ アン。
その中の第5章には、どんな人も大切にされるべきであるというのと同じように、色々なことばも大切にされるべきであると書かれています。(元文:第5章には、人権という点では平等であるというのと同じように、ことばについても平等であると書かれています。)
En ラpitro 5 skribi゙as, ke same kiel ンiu ajn homo estu zorginda, ンiu ajn lingvo estu zorginda.

Newaanpe "Gengozy no kenri" sekor a=ye p ne ruwe ne.
ネワアンペ "言語上の権利" セコ アイェ ネ ルウェ ネ。
これは「言語上の権利」と言われるものです。
Tio estas nomita 'lingvaj rajtoj'..


Oro un dai-6-sy or ta ene a=nuye hi; "Utar kor itak poronno an wa usa oka itak anak sinep pisno ikor koraci an pe ne wa, opitta a=eyam kuni p ne, sekor yaynu=as." sekor a=nuye wa an.
オロ ウン 第6章 オ タ エネ アヌイェ ヒ; "ウタ コ イタ ポロンノ アン ワ ウサ オカ イタ アナ シネ ピノ イコ コラチ アン ペ ネ ワ、 オピッタ アエヤ クニ ネ、 セコ ヤイヌア。" セコ アヌイェ ワ アン。
その中の第6章には、人間の持っていることばはたくさんあり、色々なことばは一つずつ宝のようなもので、全て大切にすべきものであると私たちは考えます、と書かれています。(元文: 第6章には、言語の多様性があると書かれています。人間の持っている表現の多様性は、人類にとっては宝であると考えています。)
En ラpitro 6 skribi゙as, ke ni pensas, ke homaj lingvoj estas multaj kaj ンiuj lingvoj estu zorginda kiel ンiu lingvo estas trezoro..


Newaanpe "Gengo no tay郭ei" sekor a=ye p ne ruwe ne.
ネワアンペ "言語の多様性" セコ アイェ ネ ルウェ ネ。
これは「言語の多様性」と言われるものです。
Tio estas nomita 'lingva diverseco'.

Meizi-zidai or wa Aynuitak neya Aynupuri neya a=hayta wa an ruwe ne.
明治時代 オ ワ アイヌイタ ネヤ アイヌプリ ネヤ アハイタ ワ アン ルウェ ネ。
明治時代から、差別を受けたアイヌ語、アイヌ文化があります。
Ekde la japana moderna erao 'Mei瀛-瀛dai' trovi゙is aina lingvo kaj aina kulturo diskriminaciitaj..

"Gengozy no kenri", "Gengo no tay郭ei" a=epunkine kuni, Aynuitak ka Aynupuri ka naa a=eyam kuni p ne ruwe ne.
"言語上の権利"、"言語の多様性" アエプンキネ クニ、アイヌイタ カ アイヌプリ カ ナア アエヤ クニ ネ ルウェ ネ。
これは、先ほどの「言語上の権利」、「言語の多様性」を守る上でも、平等にしなければなりません。
Aina lingvo estu egala inter ンiuj lingvoj por obeo al 'lingvaj rajtoj' kaj 'lingva diverseco'.

Esuperantisuto poroser anakne ene yaynu wa an wa, tanpa ta "Kokusai-gengo-nen", "Ainu-senzy仁in-ketugi" an kusu, Nomoto nispa ci=tak wa itak ci=nu kusu ne wa.
エスペランチスト ポロセ アナネ エネ ヤイヌ ワ アン ワ、 タンパ タ "国際言語年"、"アイヌ先住民決議" アン クス、野本 ニパ チタ ワ イタ チヌ クス ネ ワ。
そういうことは、エスぺランチストの多くが考えており、「国際言語年」、「アイヌ先住民決議」があったので、野本さんにお話ししてもらうことになりました。
Multaj Esperantistoj pensas tiel. Kaj okazis la 'La Internacia Jaro de Lingvoj' kaj fari゙is la 'Parlamenta rezolucio agnoski ainan etnon indi゙ena en Japanio', tial ni petas s-ron Nomoto pri prelego de aina kulturo.

Ora, Nomoto nispa ene hawean hi;
オラ、野本 ニパ エネ ハウェアン ヒ;
そして、野本会長は次のように言いました;
Kaj s-ro Nomoto diris jene:



"1951 pa ta Sirawoi (Siraoi) ta k=an wa, ku=paha 35 pa an hi wano "Mizoku-mondai" ku=yaynu kor k=an.
"1951 パ タ シラウォイ (白老) タ カン ワ、クパハ 35 パ アン ヒ ワノ "民族問題" クヤイヌ コ カン。
1951年に白老で生まれ、35歳から民族問題に関わるようになりました。
"En 1951 mi naski゙is en la urbeto ロiraoi, kaj tu疂s ainan etnan problemon ekde la a゙o de 35-jaroj.

"Aynu ku=ne ruwe ne." sekor ye kur tane ne yakka moyo ruwe ne. Korka, nen ka iki kuni p ne sekor ku=yaynu wa Aynupuri, kamuynomi ku=i=epakasnu wa, Ainutaimuzu ku=kar ruwe ne.
"アイヌ クネ ルウェ ネ。" セコ イェ ク タネ ネ ヤッカ モヨ ルウェ ネ。 コカ、ネン カ イキ クニ ネ セコ クヤイヌ ワ アイヌプリ、カムイノミ クイエパカヌ ワ、アイヌタイムズ クカ ルウェ ネ。
「私はアイヌだ。」と名乗る人は、今でも少ないが、誰かがやらねばとならぬと思い、アイヌの文化・伝統・儀式を教え、アイヌタイムズを作っています。
Eン nun malmultaj estas ainoj, kiuj diras, ke mi estas aino. Sed mi pensas, ke iu ajn faru a瀰jn pri aino. Tial mi gvidas ainajn kulturojn, tradiciojn kaj ceremoniojn, kaj faras 'AinuTimes'."

Okake ta, kamuynomi oruspe, kamuycep a=koyki hi ta a=eywanke p oruspe (marek oruspe), mukkuri oruspe, Aynuitak ani a=ye sinre oruspe, poronno Aynupuri oruspe ye ruwe ne.
オカケ タ、カムイノミ オルペ、カムイチェ アコイキ ヒ タ アエイワンケ オルペ (マレ オルペ)、ムックリ オルペ、アイヌイタ アニ アイェ シンレ オルペ、ポロンノ アイヌプリ オルペ イェ ルウェ ネ。
その後、カムイノミの話をはじめ、鮭を獲るときに使う使う道具の話(マレの話)、ムックリの話やアイヌ語の地名の話など、幅広くアイヌ文化について話していただきました。
Post tio li prele゙as pri rakontoj de vastaj ainaj kulturoj, t.e. kamujnomi (aina pre゙o al aina dia瀰j), marek (aina ilo, kiu estas uzita kiam aino fi疚aptas salmonojn), mukkuri (aina muzika instrumento, bu疉arpo), aina loka nomo kaj aliaj.

Oro ta uwekarpa utar amip mire wa, oyakoyaki makanak an pe ne ya ka mire ruwe ne.
オロ タ ウウェカパ ウタ アミ ミレ ワ、オヤコヤキ マカナ アン ペ ネ ヤ カ ミレ ルウェ ネ。
また、参加者にアイヌの衣装を着せて、各箇所の説明をしてくれました。
Kaj li portigis ainan veston al partoprenantoj.



Ne utar sonno eyaykopuntek pa siri ne.
ネ ウタ ソンノ エヤイコプンテ パ シリ ネ。
好評でした。
La prelego ゙uas grandan reputacion.



Iyotta iyosno "Kanto or wa yaku sakno a=ranke p sinep ka isam." sekor an itak ipehe un=epakasnu wa un=kore ruwe ne.
イヨッタ イヨノ "カント オ ワ ヤク サノ アランケ シネ カ イサ。" セコ アン イタ イペヘ ウネパカヌ ワ ウンコレ ルウェ ネ。
最後に「天から役目なしに降ろされたものは一つもない。」の意味を教えてくれました。
Fine li konigis la signifon de tio, ke "Kanto or wa yaku sakno a=ranke p sinep ka isam. (Ekzistas neniu, kiu estis malaltigita el ンielo sen sia rolo.)".

Oro ta uwekarpa utar sino eramaspa noyne oka ruwe ne.
オロ タ ウウェカパ ウタ シノ エラマパ ノイネ オカ ルウェ ネ。
参加者の多くが感銘したようです。
Multaj partoprenantoj ricevis impreson..

Ne k各n oruspe, Internet ka ta ku=nuye ruwe ne.
ネ 講演 オルペ、インターネット カ タ クヌイェ ルウェ ネ。
この講演の話は、インターネットにも書かれています。
http://www.hokkajda-esp-ligo.jp/jp/kongre-j/72kon-j08.htm
La prelego skribi゙as en jena retejo.



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(購読連絡先:〒055-0101 北海道平取町二風谷80-25 萱野志朗宛)


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